一昨年の2015年からM-1CUP全国チヌ釣り選手権大会の予選会場に追加された『関東地区・久里浜予選会』。渡船利用となる東電堤防(東電防波堤)がその舞台です。
当日の5/10(水)はあいにくの雨模様ながら波・風ともに弱く、大会は無事開催に漕ぎつけました。マルキユーインストラクター大塚さんの競技ルール説明やコマセ・付けエサの検査を経て、AM5時過ぎに大勢の選手が渡船『丸清丸=まるせいまる』で東電堤防へ向け出船しました。
ゼッケン番号ごとに堤防の先端側グループと元側グループに分かれ、ゼッケン28番の私は堤防の元側グループに入りました。渡堤後、ゼッケン番号順に堤防の内向き・外向きに釣り座を決めていく中、なんと私は一番最後の番手…。『残り物には福があるはず!』と、かなりの距離を歩いて、堤防中腹手前の空いている場所にたどり着きました。
この日は堤防に沿って流れ藻がかなり多く漂流していました。『あれ~、これじゃ遠投+深ダナ狙いは厳しいなぁ…。う~ん、どうしようかな。』これが第一感。前半戦は外向きとなる私は試合開始前に早くも作戦変更を余儀なくされました。遠投深ダナ作戦だと海面や海中にたくさん浮遊する流れ藻に絡むリスクが大きく、思い通りの攻めが展開できないと判断したのです。
釣り座周辺を観察すると、ちょうど足元右手にある3mほどの窪み(堤防の欠損?)から弱い払い出しが出ており、その払い出し周辺だけ流れ藻が少ないエリアが形成されていました。『予定外の足元狙いだけど、効率を考えればここを狙うのが一番かも。まずは足元狙いからやってみよう。』そう考えました。
足元狙いだけなら軽い仕掛けという選択肢もありましたが、流れ藻が切れた一瞬の間隙を縫って沖の深ダナも瞬時に狙う両狙いを視野に入れ、仕掛け交換の手間を省くために5Bの円錐ウキで仕掛けを組みました。
まずはガン玉を一切打たず、コマセも一切打たず、海面に5Bの円錐ウキをポコンと浮かせたまま完全フリーでそっと付けエサのオキアミを2分落とすとアタリなくエサがない!次は仕掛け投入点をずらして1分30秒落とすと、これまたアタリなくエサがない…。3投目はコーン2粒+オキアミの抱き合わせで落とし込むとコーン2粒だけ無傷で戻ってきました。
足元の朝イチモーニング狙い兼エサ取り判別はこの3投で終了。正体不明ながら食い気のあるエサ取りが足元にいること、コーンには反応しないことが分かりました。ここで3BとBのガン玉を段打ち、ウキ下は2ヒロ~竿1本強の範囲内でこまめに変更しながら探っていくことにしました。
AM6:15頃、コマセを10杯打ち込んで本格的に実釣をスタートしました!まずオキアミ(スーパーハードBIGL)1匹掛けで入れ込むこと3投。やはりアタリなくエサが残りません。そこで4投目から活きさなぎミンチ激荒のコーン2粒+BIGLオキアミの抱き合わせを3ヒロのウキ下で入れ込むと5Bの円錐ウキがモゾ~っと入ってササノハベラがチヌ針3号を飲み込んでヒット!5分後にはウキが30cmほどホバリングするアタリでアナハゼがやはりハリを飲み込んでヒットしました。
そして更に5分後にはガッチリ根掛り…。流れ藻を避けて狙うポイントをやや右寄りに変更しウキ下を竿1本まで深くするとまたしてもガッチリ根掛り…。
『魚の活性は低くないみたいだからもうちょっと浅いタナで勝負したほうが確率が上がるかも…。乗っ込み期のクロダイはタナ=中層を釣った方が良い場合も多いし。』そう思いウキ下を2ヒロ半にしてみました。すると程なくして円錐ウキがスパッと斜めに入る大きなアタリが出現!!即合わせを入れたい衝動をグッとこらえ、糸フケがスッと伸びるまで2呼吸待ってから合わせるとドンと乗りました!!
ゴン・ゴクンと首を振る感触で本命を確信。1枚目なのですご~く慎重に優しくやりとりしました。重量感はないけれど元気いっぱい抵抗しながら水面に横たわる銀鱗クロダイを見て興奮は頂点へ!!AM6:50、無事にタモに収まったのは37cmのクロダイでした(^◇^)
『やっぱり食い気のあるクロダイが足元にいた~!しかもこのサイズがベタ底じゃなくて浅いタナで食う時は連発する可能性が高い。今がチャンスタイムだぁ!!』ハリスは全く傷んでいなかったため針もハリスも交換せず、興奮も冷めぬまますぐさま実釣を再開しました。
続きは別稿で掲載します。